Project Story プロジェクトストーリー|仕事を知る

Project Story本音で困りごとを相談してほしい。
地域にちかづき、
地域のために、できること。

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プロジェクトストーリー

Profile

  • 角 勇一郎

    2017年入社東北ブロック統括本部 宮城エリア統括部
  • 加藤 亜美

    2013年入社東北ブロック統括本部 テクニカルリレーション部門
  • 畑井 健太郎

    2014年入社東北ブロック統括本部 宮城エリア統括部 エリアコーディネート担当
  • 鈴木 直人

    2014年入社東北ブロック統括本部 デジタル改革PT

About Project

お客さまと自然に雑談できる
場をつくりたい。

NTT東日本グループのDXツールの活用事例を地方自治体の庁舎などへ出向いて紹介する「DX体験会」。2022年に宮城からスタートしたこの体験会は、東北全域に広がりながら1年間で約30回開催しました。

体験会を企画した
経緯は?

鈴木 NTT東日本といえば通信の会社というイメージがあると思いますが、培ってきた技術やノウハウを生かして、通信以外の分野でもお客さまに多種多様なサポートを提供できます。加藤と私は、非通信分野で地域の課題を解決し、NTT東日本グループのビジネス拡大を目指す「エリアプロデュース活動」に取り組んできました。私たちの取り組みにおいて重要なのが、いかにお客さまの困りごとに気づくことができるか、です。

加藤 とはいえ、いきなり「何かお困りではないですか?」と聞いても、心は開いてもらえません。ビジネス上の付き合いですから、身構えてしまうのは当然です。そこで、自然に雑談ができるシチュエーションをつくれないかと考えたのが、DX体験会を企画したきっかけです。例えば遠隔カメラやVR、ドローン、手書き書類を自動で読み取るAI-OCRなどのDXツールのデモを行います。ですが、それらの商材を売り込みたいわけではなく、デモの機会をフックとしてお客さまに気楽に雑談していただき、本音での会話の中から困りごとを発見するのが目的なんです。

お客さまとの雑談の中で、
見えてきたこと。

畑井 角と私は通信設備の運用と保守の部門に所属し、設備の故障修理などに取り組んでいます。修理にあたる現場の作業員はお客さまとの接点はあるものの、困りごとを聞き出そうにも、“電話やインターネットの人”という認識をされてしまっているので、話も通信分野以外にはなかなか広がりません。その点、「DX体験会」は、巷で話題のDXを身近に感じていただきながら、お客さまとのより親密な関係性を築ける絶好の企画だと思い、プロジェクトへの参加を希望しました。

 私は当初、ブースの説明員として「DX体験会」に参加しました。お客さまからは「DXってそもそも何?」「どうして話題なの?」といった根本的な質問が多く、みなさんDXに関心はあるけれど、自分の仕事にどう関係するものかわからない様子でした。各商材は用途を簡単に紹介するだけで、あとは雑談です。商材情報の共有なら「こんなにいい商品ですから、どこかで活用しませんか?」というスタンスで接し、お客さまも警戒しがちになるでしょう。ところが雑談の場合は距離がぐっと近くなります。そして、一緒にできることはないかという空気が生まれます。とても有意義な活動だと思い、私も運営側に加わりました。

畑井 雑談しているうちに、「ドローンがあれば、あの施設も点検できそう」など、お客さまからこちらも思いもよらない活用法が挙がってくることもあるから面白いですね。お客さまの方でも「ということは、これは私たちが抱えていた課題だったんだね」と感心されることもしばしば。見えていなかった地域の課題を浮かび上がらせるという点でも、大きなやりがいを感じています。

仲間を巻き込んで、
活動を大きなうねりに。

加藤 プロジェクトを遂行するためには多くの障壁がありました。体験メニューはどうするか? 商材をどのように用意し、使い方はどうやって説明員に伝授するか? 体験のイベント設営をどう実行するか? そこで選んだ解決法は、仲間を増やしていくことでした。

鈴木 普通だと専任チームを組織して、そのハードルをクリアしようとするでしょう。ですが、私たちはまず同じような問題意識を抱えている社員を集め、できるだけ多くの意見を聞くことにしました。その方が価値のある体験会にブラッシュアップできると考えたからです。実際、このプロセスを経たことで、自然な雑談を生み出すという一番の目的に近づけたと思います。

加藤 当社にはグループ会社も含めて多彩な人材が揃っています。限られたメンバーだけで実現しようとしたら大変ですが、多くの人材の知識やスキルを結集させればむずかしいことではありません。そこで、様々なキーマンを巻き込み、みんなで体験会をつくり上げるように努めました。現在、プロジェクトのメンバーは東北6県に200名以上おり、月1回開催のオンラインミーティングには関係者も含めて300名近く参加することもあります。鈴木と私が取りまとめて行っていて、中にはとても偉い人も参加していてドキドキしますが、開き直ってその刺激を楽しんでいます。

GPS機能付き点検アプリ(わくレポ)をご提案。教育施設や福祉施設の劣化具合や、登下校ルートの危険場所、選挙状況の確認など、点検以外でも様々な用途で活用できそうとの声が。デモを行ったその場で見積もりの依頼を受けました。

体験が受注につながり、
実際に困りごとを解決。

 体験会ではお客さまにアンケートを取り、1週間後にはお客さまを再度訪問する「フィードバック会」を開き、特に関心の高かったメニューについてより詳しく説明したり、質問にお答えしたりしています。そのようなアフターフォローも功を奏し、実際ある市には、手書き書類のデータ入力をAI-OCR で自動化するシステムを導入することができました。

畑井 手入力作業にかかっていた時間を住民サービスにあてることができるようになり、業務効率化によって働き方の改善にも寄与します。通信以外でも私たちが貢献できることはあるとあらためて感じました。

加藤 最近は、NTT-MEは地域の課題解決に向いている会社だと実感しています。地域に広く根差していて、私もそうですが自分の地元で働いている人が多いのが特徴です。地元愛がある人には困りごとも相談しやすいですよね。これからも「DX体験会」を拡充して、自分たちの地元をより働きやすくし、つながりを広げていきたいです。